死装束

末期の水がすむと、ガーゼや脱脂綿をぬるま湯かアルコールで湿らせて、遺体を拭いて清めます。
これを仏教では湯灌(ゆかん)といいます。
昔は家族が遺体をたらいに入れて、ぬるま湯で洗い清めました。
最近では葬儀社が取り仕切ることが多くなっています。
湯灌がすむと女性ならば薄化粧をし、男性ならばひげを剃るなどの死化粧をして、死装束を着せます。
昔の装束は、袷の小袖や帷子を着せました。
仏教では極楽浄土へ旅立つということから、白の手甲、脚絆、草鞋に杖を持たせ、六文銭や穀物などを入れた頭陀袋をかけるなどもしました。

三途の川は冥土へ行く途中にあり、川には緩急の差のある3つの瀬があると考えられています。
六文銭を持たせるのは、三途の川にかかる橋の渡し賃が必要だと考えられ、善人は六文銭で橋を渡れますが、軽い罪人は浅瀬を、悪人は深い瀬を渡らなければならず、生前の行いしだいで、渡る場所も違います。
現在の死装束は、白無垢や紋服、または亡くなった人が愛用していた寝巻きや浴衣などを着せるのが一般的です。
着替えるときは、普段とは逆に合わせ左前に着せます。
あの世にいってから生者と死者の見分けができるようにとの思いが込められていて、非日常的な死の世界へ行くことを象徴しているのです。


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