結婚披露宴に招いたお客に対して、帰りに引出物を渡すのが通例です。
平安時代の貴族たちの間では、すでに馬を引き出して贈ったということが文献に残っています。
これが引出物の語源とされています。
当時、贈るものは馬以外には、鷹や犬、衣服などのときもあったといいます。
鎌倉時代になると、武士社会になり、刀剣や弓矢などの武具も引出物とされました。
さらに、砂金・銭、鶴・鯉、茶・昆布などと広範囲になりました。
江戸時代では、宴席の膳に添えて出す鰹節や焼いた鯛、または鯛を形どった落雁などを引出物と呼ぶようになりました。
鰹節は、奈良・平安時代には堅魚(かたざかな)と呼ばれました。
税として納めていたほど珍重されていたものです。
日持ちがよいこともあって、引出物として扱われるようになりました。
鯛は、姿・形が良いことや、七福神の恵比寿様に描かれていた魚であったことから縁起がいいとされ引出物とされました。
引出物は土産として持ち帰り、宴に参加できなかった家族たちにも慶事を分かち合ってもらうという配慮もあったようです。